研究ノート


現在地と目的地

①アインシュタインの好奇心とひらめき
②宮崎駿の絵心
③宇多田ヒカルの歌唱力

これら全ての才能を、全人類が簡単に会得できる方法が編み出されたら、人類の交流のあり方は、絵のような、音楽のような、数式のような・・・。
より複雑で、より直感的なものに変化することでしょう。

右脳から左脳へ

年頃になると、好みの異性のタイプを語り合うという風習が盛んになります。
①身長 ②血液型 ③眉の角度 ④目の大きさ ⑤鼻の下の長さ ⑥輪郭 ⑦髪型・・・
これらの分析行動からもわかるように、我々は右脳で感じた反応・感動を何かしらの言語に置き換えようと一生懸命です。

一目惚れビビッとくる。といった反応は、右脳で起こっている現象で、こうした言語化不能な状態から、「あら、イケメン!・・・俳優のあの人にちょっと似てるわね・・・」といった具合に、左脳が言語に置き換え、ささやかな妄想を添えて、一連の出来事を一目惚れネットワークとして記憶・保管します。

○一目惚れネットワークの流れ
(1)右脳
・未だかつてないほどの美少年と出会い、目を奪われる。言葉にできない。
(2)脳梁*1 (右脳と左脳を繋いでいる器官)経由
・この感動を言葉にしたい!分析開始
(3)左脳
・「身長は・・・芸能人のあの人に似てる・・・など言語化する」

現代の位置(現在地)

上記のような、右脳から左脳の流れを踏まえた上での結論として
2017年の人類は、“左脳が右脳を模倣する時代” という事になります。
美味しいラーメンを食べ、それがなぜ美味しいと感じたのか?を考え、美味しいとはどの部分なのか?を調理法や材料を用いて、試行錯誤を重ね作り上げる。
ラーメンで例えましたが、人類の進化の取り組みとして、様々な分野でこうした共通の考えが伺えます。
とにかく、右脳で起こった感動を、左脳が模倣しようと一生懸命です。

どこへ向かうのか(目的地)

天才が発見した現象を、模倣できる形にする。
数学というのがまさにそれであり、天才のひらめいた数式(記号の配列)を覚えるだけで、天才の理論を模倣できる。

・こうすると球が速く投げられる。
・こうするとかわいく見える。
・こうすると上手く歌える。
・こうすると効率よく記憶できる・・・。

無意識的にしろ意識的にしろ、
関心のある事は自ずと天才の考え方をどんどん模倣していきます。
こうした、天才の模倣を繰り返すうちに、これまで言語化不能だったものが可能となり進化として現れます。
人類の終着地点は、人類が終わりを迎える時にしか知りようがありませんが、
現在、我々が生きる上での目的地程度なら簡単です。
それは、様々な天才や右脳で感じた反応を模倣し、それらの融合したものを個性として表現できるものに向かっている。
※向かう先が明確であるかモヤモヤしているかは個人差があります。

ということで、右脳やら左脳やらごにょごにょしていたのは、抽象的概念を表現するのに一番手っ取り早いのが文字なのですが、過ぎたるは猶なんちゃらで、右脳的な活動も、徐々に取り入れていかねば、単なる懐古主義のフォント制作になりかねないと危惧していた次第です。

*1 脳梁:脳梁は女性のほうが太いので、瞬時に様々な特徴を捉えて左脳に情報を送れます。モノマネ芸人も男性より女性の方が模倣のレベルが高いと感じるのは、脳梁の太さが関係しているのかもしれません。

 
 

2017. 6. 28 Wed / もじワク研究:ひろきちゃん